記録更新ならず…
我が家の長男は長距離ランナー。走ること以外のスポーツはまるでダメないわゆる運動音痴なんです。しかも、走ることと言っても長距離のみなんです。
先日の記録会では、5000メートルを14分52秒で走り自己ベストを更新しました。その試合は残念ながら応援に行けなかったので、今回は(本人も調子が良いと言っていたので)期待を胸に楽しみにしながら家族皆で応援に行きました。
少し早目に競技場の駐車場に着くと、アップを終えて私達の車を見つけた長男がやって来ました。しかも、ニコニコ笑顔で!やはり調子が良いようで自己ベスト更新を狙えると、本人も相当自信があったようです。
下の子達は家を出発するまでは久し振りにお兄ちゃんに会えることが嬉しくて、「今日 泊まるかな?」「話したい!」とテンション高めだったのに、何故か実際に顔を合わせるとそれぞれが違うことをしていて、唯一末っ子だけが長男をいじり、興奮状態!嬉しくて仕方がないのがよく伝わってきます。それをかわしながら陸上話で盛り上がる長男と夫。二人が陸上話を始めると、入り込めない程コアな話が飛び交っているのはもうずっと前から。それがわかっているから他の子達はそれぞれに違うことをしているというわけです。
長男と夫。今では本当に仲が良く、深い絆で繋がっていますが、ここまで来るのに苦労したことも…そして、二人を繋いだ「陸上」に感謝!
その理由は、また次の機会に書きたいと思います。
話は記録会に戻って、練習も絶好調で自身もあり、あとは本番を迎えるのみとなりました。
私達家族も競技場へ向かい、携帯で動画撮影の準備をし、試合を心待ちにしていました。
そしていよいよ試合です!
スタートが切られ走り出したランナー達。
私達家族も必死に長男の姿を目で追います。
最初は団子のように走っていますが、徐々に差がつき距離も開いていく。そして長男はというと、3000メートル8分50秒で通過した後、垂れ始めきつそうな様子が目に入ってきました。
「もうダメだ…!」家族皆が心の中でそう呟いた瞬間でした。結果は垂れに垂れて最下位…。
今回は記録更新ならずでした。
自信があったのに良い所を見せられなかったという思いがあるだろうから、私達は試合後すぐに帰りました。
心配した夫は帰宅後、励ましメールを長男に送りました。しばらくすると「頑張る!」と長男からの返信があったそうです。
私はあえて何もしませんでした。毎日頑張っているのはもう十分に知っているから…。ただ、「諦めるな」「負けるな」と伝えたい!
失敗しても諦めなければ次に繋がる…
負けた悔しさがあるなら次に進める…
(長男はダメだと思うとすぐに諦めるクセがあるので)
そう伝えられるようになったのは子育ての中で子ども達が教えてくれたから。
世の中の大抵のことは「結果が全て」なのかもしれませんが(きっとそうなんでしょうが)、そこまで積み上げた過程こそが一番大切なんだと私は思います。子どもって結果に辿り着くまで様々な時間を費やしているんです。何度も悪さをして叱られて、やっと悪いということに気づいて、今度は自分自身で考えて行動していく…そんな風に失敗という「過程」を越えながら、成功に進むための「結果」へ繋げていくんだと思います。
だから今回も…頑張ったことに違いないので「次は頑張って」とは言わず、「諦めるな」と!次があるとわかっているなら何度も使える言葉だと思うから。
本気で取り組んでいることならきっと、誰でも精一杯努力するでしょう。これ以上ない位頑張るでしょう。
だから「頑張って」は必要ないんです。
諦めさえしなければそこからまた繋げていけるから…
子どもが結果だけにとらわれて傷ついた時は、
前を向いていけるように少しだけ背中を押してあげることが必要なんだと思います。
私達親も同じです。結果ばかり気にするのではなく、その過程を認めて褒めてあげることが大切なんですね!